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気密と計画換気①

前回の記事で、木材はどこまで気にする必要があるかと書きましたが、シックハウス症候群やアレルギー症状の予防として、どのような建材を使用しているかは気にした方が良いかもしれません。

 

シックハウス症候群は、建材や家具などから発生する化学物質により体調不良を引き起こすものです。

 

木造住宅で使う一般的な木材は、いわゆる集成材といい、薄い板を接着剤で合わせたものを使っています。

この接着剤も化学物質なので、シックハウス症候群の原因になる他、アレルギー症状が出る人もいるようです。

ただ、無垢材(接着剤を使っていない一本の木から採った木材)なら良いのかと言うと、それはそれで木材アレルギー症状が出る人もいるようですし、無垢材に(化学物質を含んだ)オイルなどを塗っていることもあります。

そのため、アレルギーのある方は、どのような建材を使っているかだけではなく、モデルハウスや完成物件を見学し、アレルギー症状が出るかも確認した方が良いと思います。

 

また、F☆☆☆☆(エフフォースター)の建材を使っているから健康に良い、という説明を受けることがあるかもしれません。

F☆☆☆☆は建材からのホルムアルデヒドの発散量が低いことを示しています(ホルムアルデヒドシックハウス症候群の原因物質の1つ)。

発散量により、星なし、星2つ→3つ→4つと区分があり、星4つが最高等級になります。星なしは使用不可、星2つと3つはその建材を使用する面積に制限があり、星4つは安全性が高いとして制限なく利用できるというものになります。

ただ、F☆☆☆☆も発散量が低いというだけで、ホルムアルデヒドを含んでいないわけではありません。また、あくまでもホルムアルデヒドの発散量に対する等級であり、ホルムアルデヒド以外のシックハウス症候群の原因物質についてはわかりません。

ですので、必ずしもF☆☆☆☆だから安心・万全とは言えません。

 

 

予防策として、あとは、計画換気をしっかり考えることが大事です。

家の建築には様々な材料が使われているので、全ての化学物質をなくすのは不可能です。そこで、家の中に化学物質か浮遊していることを前提に、十分に換気を行うことを考えます。

 

2003年7月から建築基準法によって、全居室での24時間換気が義務付けられました。これは、シックハウス症候群の対策となります。

シックハウス症候群は、住宅の高気密化などにより増加したようです。

 

高気密とは、家の隙間が少なく空気か密閉されている状態を指します。昔の家は隙間風が吹いていると言ったように、隙間が多く空気が自然に流れていました。

これは、冬は寒くなったりと必ずしも快適ではないですが、家の中の空気が自然と入れ換わり、建材や家具からでる化学物質が外に排出されていました。

ところが、近年「夏涼しく、冬暖かい家」を目指し、断熱材を隙間なく詰め、気密処理を行うことで、家の隙間が少なくなり、自然に空気が入れ換わる(化学物質が排出される)ことがなくなりました。その結果、温度の快適さと引き換えに、シックハウス症候群が増加しました。

 

このため、空気を強制的に入れ換えさせるべく24時間換気システムの導入が義務化され、2時間で部屋の空気が全て入れ換わるようにすることが求められています。